デブサミ2010「次世代Web標準 HTML5 最新動向」に参加してきました

シニアインフォメーションアーキテクトの浅野です。
昨日、デブサミ2010こと Developers Summit 2010 で開催されたセッション「次世代Web標準 HTML5 最新動向」に参加してきました。イベント自体は2日間に渡って盛況のうちに行われていましたが、自分が参加できたのは惜しくもこの一コマだけ。来年はもっと参加したいところです。

さて、まずこのセッションは、前回ポストした W3C HTML5 Japan IG のミーティングでもモデレーターを務められたミツエーリンクスの矢倉さんによる、HTML5の基礎知識のおさらいから始まりました。
いつも非常にエレガントで明快なプレゼンをしてくださる矢倉さんですが、今回もHTML5の重要なポイントが「相互運用性(Interoperability)」と「互換性(Compatibility)」の実現にあるということなどを、非常にわかりやすく示してくださいました。HTML5は巨大な仕様であり、勧告にこぎつけるのはずっと先になるとしても、たとえばiPhoneのようなスマートフォンなどプラットフォームを限定した場合などにはすでに大いに活用できる可能性があり、事実として実装も先行して進んでいるので、「考え方を変えていきながら新しい技術を使っていこう!」とのこと。
このポジティブな Call To Action は、参加者にとって大きな励みになったのではないかと思います。

これに続いて、以下の5名のみなさんによるライトニングトークが行われたのですが、これまた非常に面白い内容でした。
個人的に特に関心をそそられたポイントを、以下にメモしておきたいと思います。

  • 白石俊平さん: “Web Workers は革命である”というメッセージがよく理解できるお話でした。バックグラウンド処理をごっそりWorkersに任せてしまえば、ユーザビリティに優れたWebアプリを美しくてシンプルなコードで書けるとのこと。それにより、今後はJavaScriptプログラムが「UI層」と「BL(Business Logic)層」にレイヤー化するのでは?という未来予想には、なるほど納得。
  • 羽田野太巳さん: 数々のクールな既存コンテンツのデモと、そこでの各種ライブラリの活用方法をわかりやすく紹介してくださいました。Firefoxでしか動かないけれど、映像内の人の動きをリアルタイムに検出する「Movement Tracker」は凄かった。Workersでブロッキング回避しつつ、動画を1フレームずつCanvasに描画しているそうです。こんな重い処理は従来のAjaxでは到底無理ですから…。
  • 小松健作(こまっしゅ)さん: Web SQL Databaseによる低コストなサーバーレスパーソナライズドサービスの活用について。ユーザーがチェックした飲食店情報をテキストマイニングして、検索結果をパーソナライズするサービスをデモしてくださいました。Web Socketsと従来のAjaxとの処理スピードをベンチマークテストしたら、なんと40倍くらいの差が!パイプライン処理の威力を思い知りました。
  • 竹迫良範さん: 新しくFirefox 3.6で実装されたFile APIを利用して自作されたサンプルWebアプリをデモしてくださいましたが、時間がなくて駆け足だったのが残念。が、「ZIP-dekure」というアプリ名には会場からドッと笑いが。サイボウズ・ラボにはユニークな方が多いですね~。
  • 上山智士さん: 「Flash VS Canvas」という、あえて挑発的なお題で、Flashのライバルとして比較されることの多いCanvasの使いどころを提案してくださいました。Flashの代わりにCanvasを利用すれば、「壁のない世界」、つまりFlashとHTML/JavaScriptとの間での面倒なやり取りがいらないコンテンツを作れることになります。上山さん自作の数々のデモを見ながら、自分でもCanvasで情報の視覚化を試してみたくなりました。

というわけで、近いうちにぜひ自分でHTML5を活用したコンテンツを作ってみたい!という意欲がますます湧いてきたセッションでした。
貴重なノウハウを共有させてくださった出演者のみなさんに、深く感謝したいと思います。

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